まめです (@mameoisiiyo)。
「海外留学受験の英語試験では、TOEFLとIELTSどっちがいいの?」
受験準備の段階でこの疑問を持っている受験生は意識高くて本当に素晴らしいです。
私が海外MBA受験を始めたときには盲目的に「TOEFLでいいっしょ」と思っていて、IELTSという選択肢について考えもしませんでした・・・

ぶっちゃけ、かなり後悔しています。入り口間違えて詰まないよう注意!
この記事では、TOEFL→GMAT→IELTSという順でスコアメイクした純ドメの私が思う、「海外留学受験の英語試験としてTOEFLとIELTSの長短」をご紹介しようと思います。
※超、個人意見ですのであくまでご参考程度に。
目次
TOEFLとIELTSの長短
TOEFL iBT
- 日本国内に会場が多いので、予約が取りやすい
- Writing Independentでは丸暗記したエッセイの微修正でも点が出やすい
- Listening強いとWritingでも高スコアをとりやすい
- (IETLSのようにバンドスコア方式ではないので)1点ごとに点数を上げることができる
- 近くに声が大きい人がいると集中力が低下する可能性あり
- 純ドメがSpeaking 23点を超えるのは難しいという説あり(対コンピュータなので文法上のごまかしが効きにくい)
- Listeningが弱いと、WritingとSpeakingにも支障をきたす
- 会場による設備の違いが大きい

TOEFLは会場選びから戦いは始まっています。
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IELTS
- ReadingとListeningは、コツが分かれば高スコアを取りやすい
- Speakingが対人なので、ある程度(文法上の)ごまかしが効く
- Speaking試験中の他受験生に妨害されることはない
- 「TOEFL105点」 vs 「IELTS 7.0」または 「TOEFL110点 vs IELTS 7.5」では、IETLSの方が取りやすそう
- コンピュータベース試験は割と予約がとりやすい
- バンドスコア方式かつ切り上げ方式なので、目標スコアギリギリの実力でもスコアメイクしやすい
- 紙ベース試験では手書き
- コンピュータベース試験は人気が出てきており予約が取りにくくなると予想される
- (個人的に)試験難易度の振れ幅が大きい
- バンドスコアのため、英語力による他受験生との差別化が難しい

紙ベース試験から入った人は紙を好む傾向にあるようですが、私は完全にコンピュータベース派。
IELTSは「アカデミック」「ジェネラル」の2つのモジュールがあり、「紙とペン」「コンピュータ」の好きな方で受験することができます。詳細は下記サイトをご参照ください。
https://www.britishcouncil.jp/exam/ielts/book-test
結局、どっちがいいの?
バチッとお答えできないのが歯がゆいのですが、 「志望校の方針」、「受験生のスペック」、「他受験生との差別化戦略」に依存するかと思います。

私のように「とりあえずこっちで良いでしょ」と盲目的に進むと後で後悔するかもしれません。
志望校の方針
各学校によって、受け付ける英語試験を指定していますので、何はなくともまずは志望校で使える試験は何なのかを調べる必要があります。
とはいえ、 TOEFLもIELTSもどちらでも使えるスクールがほとんどであるように感じます。
「アメリカのスクールはTOEFL、ヨーロッパのスクールはIELTS」というのが一般論として広まっていますが、最近ではアメリカのスクールもIELTSの採用基準を明確に示しています。
日本人的には、「TOEFL105点」 vs 「IELTS 7.0」または 「TOEFL110点 vs IELTS 7.5」では、IETLSの方が取りやすい傾向があると思います(後述する受験生スペックにも依存しますが)。
とりあえず必要最低スコアを満たしたい場合、上記のことは絶対に忘れてはいけません。
どちらの試験も使えたとしても、志望校の選考の実際として、どちらかを重視している可能性はあると思います。この点は、ウェブ上に情報は出ていないので、直接、アドミッションオフィスやアラムナイ・在校生たちに問い合わせると良いでしょう。
受験生のスペック
TOEFLとIELTSは全く別の試験でそれぞれ特徴がありますので、一方のほうが明らかに向いている人、というのは存在します。
以下は、私の受験仲間たちの証言や、「MBA合格体験記の網羅的解析結果(まめ実施)」から抽出されたデータ、実際に私自信が両試験を受けた感想をまとめたものです。
Listeningが得意な人、そして 留学経験等でSpeakingがある程度強い人は、TOEFL 105~110をサクッととっているイメージです。
TOEFLは、英語力に対するスコアの再現性がかなり高い(つまり運要素がIELTSに対して多少低い)。したがって、通称「ガチャ」というスコアが高ぶれするまで何度も試験を受けまくる戦法が通用しにくい一面はあるように感じます。
総合的英語力が高い受験生の場合、TOEFLの方が馴染みが早いかもしれません。
IELTSでは、「IELTSが好む英語」の力を養う必要があります。

IELTS対策をしていると「英語作ったのは、私らイギリス人。チープな使い方をしてくれないで頂けるだろうか」というメッセージが聞こえてくるように感じました。
試験慣れ=テクニックがかなり重要になりますので、試験をテクニックで解くのが好きor得意な人はIELTSに向いています。
また、私のように、純ドメゆえSpeakingで高スコアを狙いにくい人は、IELTSの方が 7.0、7.5 (TOEFLスコア換算105~110) を取りやすい印象があります。
加えて、TOEFLは他受験生のSpeaking音声が強制的に混じることがあるため、そういった雑然とした状況が絶対に無理という人はIELTSの方が向いています。
IELTSは難易度、スコア共に振れ幅が大きい試験のため、何度も受けていると実力以上のスコアがとれてしまうことがあります。そのため、資金力があって「スコアのためならガチャ何度でも回すぜ!」という人もIELTSの方が向いています。
試験の選択から戦略的に!差別化を考える

ここまで読みすすめると、「結局、純ドメがスコアメイクするには、おとなしくIELTSにしておけば良いのね?」という気になってくるかもしれません。
確かに英語スコアの最低要件をクリアするだけならIELTSはTOEFLより良い選択肢の場合が多いのですが、受験プロセス全体を考えると、そうとも言い切れません。
自分というブランドの差別化戦略を考える(偉そうにごめんなさい)
私からのおすすめとしては、
海外大学受験で「他の日本人との差別化をどう図るか?」という点をはじめによく考えること。
同期の日本人受験生達は同志であり、辛い時楽しい時を一緒に乗り越える大事な仲間です。私もたくさんの苦節を仲間に支えられてなんとかやってこれました。受験を通して友達になった人は戦友であり、一生の友としたいと思ってます。
ただ、
非常に残念ですが、受験界の不都合な真実として、「隣の友達が合格すると椅子が一つ減ってしまう」ということがあります。なぜなら、スクールにとって日本人受験生は「One of them」だから。
各スクールのアドミッション達の業務目標として、次期年度のクラスのインターナショナリティを確保するため、一定数の日本人を獲得したいと考えています。ただ、逆に言えば一定数以上は必要ないのです。まさに椅子取りゲームの世界なのです。
そのために、受験の入り口の段階で「差別化」はしっかり考えるべきと考えます。アピールの機会は、「英語スコア、エッセイ、インタビュー、オフタイムでのアピール 」の4つ。

魅力的な職業的背景、崇高なゴール、スクールとの親和性、という点で差別化を図るもよし、圧倒的な英語力=スコアでもよし。
※海外MBA受験の場合
「英語スコア」とは「TOEFL or IELTS」&「GMAT」の2つの試験が総合的に評価されます。 TOEFL or IELTSスコアよりもGMATスコアの方が、スコアによる差別化では有効な場合が多いと思います。自身のバックグラウンドで国際経験が不足している場合、英語スコア(特に日本人の場合はSpeakingスコア)はアピール要因になるようです。
ここからは超個人的な意見
ヨーロッパ校の日本人合格者体験記を見ていると、IELTSでスコアメイクしている例が非常に多いのですが、その中でTOEFLでスコアメイクしていると、少し目立ちます。
例えば、CambridgeやOxford等の「IELTS 7.5 & TOEFL 110」が最低ラインのスクールでは、多くの日本人がIELTS 7.5で出願しているようです。
この中で差別化を図るにはIELTS 8.0を取りたいところですが、一般論として、7.5から0.5上げるのは日本人にとって本当に至難の業。
IELTSを独特の「バンドスコア」という判定基準ゆえ、「シグモイド曲線の向こう側」に行くためには、相当な努力量が求められるのです。
一方で、「IELTS 7.5 vs TOEFL 110」においては、TOEFL 110達成者の方が少数派というスクールが体感的に多かった。この時点で、(もちろん全てのスクールに当てはまる一般論ではありませんが)他のライバル日本人達と差別化ができてしまう可能性があります。

純ドメ日本人はIELTSの方がスコアでやすい、という事実を把握しているアドミッションが確かに存在するからです。
さらに、TOEFLは110点超えていても、1点刻みでスコアを上げられます。TOEFLで110点から更に1点、2点と上げることは、IELTSのバンドスコア0.5を上げるよりかはハードルが低いのかもしれません。
この領域に私自身が達していないので実際のところはご自身でご体験くださいw
まとめ
海外大学受験の英語試験としてのTOEFLとIELTSは、「自分の英語スペック、志望校の方針、他日本人生との差別化」という3軸を吟味して戦略的に選んでおきたい。
海外大学受験の入り口で、試験選択をミスして貴重な時間とお金を浪費してしまった私の失敗から学び、皆さんは受験の初期段階で適切な英語試験を選択できることを切に願っております。
どちらの試験にするか決めた際は、両テストを受けてしまった私の対策記事もぜひご参考にされてください。



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