まめです (@mameoisiiyo)。
アメリカに留学することが決まったけど、学生ビザ取得の手順がよく分からないという読者の方々へ。手順さえ間違えなければ、サクッと取得できます。
私自身も現在アメリカに留学しており、無事にF1ビザを取得できました。

学生ビザ取得の方法に関しては多くのWebサイトで説明されております。
私自身、これらを参照しながら取得していったのですが、「結局どういう手順で進めていけばよいのか?」が分かりにくい、と気が付きました。
そこで、本記事では、学生ビザとして最も一般的なF1ビザ取得の最短経路についてご説明しつつ、適宜私が不安や疑問に感じたところを紹介していきます。
目次
一般的にアメリカ留学にはF1ビザが必要

アメリカ留学の期間が3ヶ月未満の場合はESTAでも対応可能ですが、それ以上の期間滞在するフルタイムで学生をするアメリカ留学生の場合、(多くの場合)「F1ビザ」と呼ばれるものが必要となります。
フルタイムとは、「週18時間超の授業参加が必須」な学生のことを指し、アメリカの大学で語学プログラムに入ったり、MBAやPh.D.など、学位を取得する場合などはこのビザになります。
一方で、「専門技術」を学ぶための学校に通う場合は「M1」ビザが必要となります。M1ビザについては、本記事では言及しておりません。

ESTAを更新し続けて長期間アメリカに滞在すると「永久ESTA取得禁止令」を受けることがあります。ご注意を!
アメリカ留学に向けた学生ビザ取得の具体的な手順

- パスポートの準備
- 英文での銀行残高証明書の発行
- 学校の入学許可証(I-20)を入手する
- 証明写真の撮影
- ビザ申請書類【DS-160】を作成する
- ビザ申請料金の支払い&アメリカ大使館での面接の日時を予約
- SEVIS費用を支払う
- アメリカ大使館で面接をする
- 書類返却を待つ
パスポートの準備
ここから先の手順を進めるには、パスポート番号が必須となります。持っていない場合は真っ先に取得してください。お住まいの住居によって申請場所が異なります。こちらをご参考にしてください。
すでにパスポート取得済みの方へ
アメリカの大学のプログラムに滞在する期間にプラスして最低6ヶ月の有効期限が必要となります。一度、確認しておきましょう。
英文での銀行残高証明書の発行
「この学生はアメリカ滞在中に授業料と生活費を賄うことができる」ということを証明するために、銀行で「英文での銀行残高証明書」を発行してもらいます。
残高を「ドル表示してもらう」ことをお忘れなきようお願いします。銀行員に伝お願いすると、やってくれます。
英文での銀行残高証明書の発行にかかる【費用と時間】
銀行によりますが、英文残高証明書取得には大体【一枚700円程度】が相場のようです。期間としては【5営業日以上】必要となる場合が多く、地味に時間がかかります。
後述するI-20発行のために、学校側に提出を求められることがあるので、とにかくお早めに行動を。
英文残高証明書は何枚必要か?
枚数としては【1~2通】で良いかと思います。後のステップで、米国大使館に提出が求められますが、原本はちゃんと郵送で返却されます。アメリカの大学に提出が求められている、現地でアパートを借りたい、などの場合によっては別途必要になることがありますので、2通あると安心かもしれません。ただし、有効期限が3ヶ月程度と考えられているようなので、渡米するスケジュールと合わせてご検討ください。私は、念の為PDF化し、原本が無くてもすぐ見せられる状態にしておきました。
いくら用意すればよいか?
「具体的に銀行口座にはいくらあればいいのか?」については、明確な基準はないようです。ただし、1年間のアメリカ留学では、【250〜300万円】ほど必要と言われているので、目安としてはこのあたりになるかと思います。期間が異なる場合は上記数値の単純な比例計算で良いかと思います。
複数の銀行口座に預金している場合は?
複数の銀行に預金が分散している場合は、それぞれの銀行で残高証明書が必要となります。手続きが少々面倒になるので、一つの銀行口座に預金を集めておくと良いでしょう。最近ではインターネットバンキングがありますので、自分名義の口座間での資金移動は簡単になりました。一日の振り込み上限額次第ではありますが、数日で上記の金額分を一つの銀行に寄せ集められるでしょう。
なお、夫婦合算で資産形成をしている方に老婆心で一点。
今回のケースでは、パートナー名義の口座から資金移動したとしても「生活費」および「教育費」ということで贈与税の対象とならない、とまめは理解しています。しかし、一年間で110万円超を他人名義の銀行口座に移動させる場合、贈与税未払いではないかとご指摘を受ける恐れが少なからずあることは事実です。移動した資金の使い道については十分ご注意ください。
学校の入学許可証(I-20)を入手する
I-20とは?
I-20(アイ・トウェンティー)とは、アメリカ政府から認定された学校が発行することのできる公式な入学許可証のことです。

I-20にはNと9桁の数字が続くSEVIS番号が記載されており、この番号はビザ申請・SEVIS費用(350ドル)の支払いに必要となります。
アメリカ留学で通う学校が決まったら、学校に問い合わせて入学申込の手続きをします。授業に必要な費用を支払い、正式に入学を許可してもらった証明書として【I-20】を発行してもらいます。ビザ発行のために、I-20は原本が必要となります。したがって、学校から原本が郵送されてくるのを待つ必要があります。
空港や現地で「アイトウェンティ見せて」と言われることがありますので、身構えておいてください。
I-20入手に必要な時間
F1ビザ発行においては、このI-20入手が予想以上に時間がかかり、律速となる場合があります。
学校の対応者次第ではありますが、国際郵便での発送となるので「I-20欲しい」と依頼してから最短でも1週間、通常は2〜3週間かかることは想定しておいたほうが良いでしょう。
もう一度いいます。
F1ビザ取得においては、I-20入手が律速となる場合があるので、ご対応はお早めに!
郵送されてきたら、氏名のスペルチェック、生年月日等、情報が正確に記載されていることをご確認ください。
証明写真の撮影
さて、ここは楽勝ステップです。I-20発行依頼をし、待っている間にやってください。
ビザ用証明写真
5×5 cmで6ヶ月以内に撮影した背景「白」のカラー写真1枚の【現物&データ】が必要となります。白は白でも、壁の凹凸、レース、模様などが入っているとNGのようです。また日本の証明写真機は、背景色が青のみの場合があるので気をつけてください。メガネも外して撮らないといけません。
ちなみに、日本に一般的に設置されている証明写真機ではこのサイズ(5×5 cm)にカットしてくれないものがほとんどです。
私は、カメラのキタムラで撮ってもらい、デジタルデータと現物をもらいました。1,500円程度です。デジタルデータは後述するステップでアップロードが求められるので入手しておきましょう。
どういう格好で取ればよいか?
審査するのは人間ですから、身なりが整っている人の方が好印象になると思います。 一応、スーツを着た方が無難でしょう。
スーツがない場合は、襟付きシャツやポロシャツ等着ておけば問題ないと思います。
ビザ申請書類【DS-160】を作成する
I-20入手後、アメリカ大使館のサイトで【DS-160】という申請書類をオンラインで入力し、作成して行きます。【ディーエスワンシックスティ】と読みます。
入力にかかる時間
必要情報を手元に置いてある状態で、入力に必要な所要時間は1〜2時間程度。途中で保存できますので、身構えることはありません。
入力する内容
名前、住所、パスポート番号、犯罪歴、家族情報など、多岐に渡り細かな情報が求められます。
ご自分の過去5回分のアメリカ渡航歴に関して説明が求められるので、過去のパスポートやメール履歴を確認しておくと良いです。
犯罪歴が一つでもある場合はおそらく超面倒になります。
一つ注意点
「入力した情報を保証する友人二人を用意しその人らの情報を入力せよ」という要求があります。具体的には、名前・電話番号・メールアドレス・住所が求められます。信頼できる友だちに予め声をかけておくとよいでしょう。
入力後にやること
入力がすべて終わり提出すれば終わりと思いきや、そうではないのです。
ビザ面接に必要なものの一つとして、「DS-160確認ページ」というものがあります。
DS-160確認ページ とは、DS-160申請の最後のページで得られる「Confirmation」と書かれたPDFファイルのことです。これをダウンロードして保管しておいてください。あとで印刷もします。

電子版ですでに提出しているのになぜプリントアウトが必要なのか疑問で仕方ありませんが、現状こういう運用のようです。何かと合理的なアメリカらしくないなと感じます。
参考情報
ご参考までに、DS-160作成に関して参考となる動画をご紹介しておきます。アメリカ大使館の公式動画です。そうとは思えないくらいのゆるさが、なんとも言えずたまりませんw

豆夢(トム)、、ライバル出現・・・
ビザ申請料金の支払い&アメリカ大使館での面接の日時を予約
次に、2つのことを同時にやります。ビザ申請料金の支払いとアメリカ大使館での面接日時の予約です。
アメリカ大使館の面接予約ページから支払いと面接日時を予約します。時期によって混雑状況はマチマチのようなので、こちらもお早めに。
入力を進めていくと支払いの画面になりますので、支払いを済ませましょう。その後、システムに反映されるまで数時間待たされます。この間、そわそわしますが大丈夫です。支払い方法の詳細はこちらをご参照ください。
実際の面接には、「面接予約確認ページ」というものをプリントアウトして持参する必要があります。
なんのこっちゃ?と思いますが、下記の濃緑っぽいやつです。

(以下は読まなくてもOK)
一部のアメリカビザ申請を説明するウェブサイトには「支払いを証明する領収書も印刷せよ」と書かれていたりしますが、不要です。私はちょっと混乱しました(怒)
「面接予約確認ページ」を見たらお分かりになると思いますが、支払われたことが記載されています。というかそもそも、支払いを済ませないとこのページまでたどり着けないので、これを持っている時点で支払いは完了しているはずなのです。
SEVIS費用を支払う
次にI-20に記載されている「SEVIS ID」を元にして、SEVIS費用なるものを支払います。 別名「SEVIS I901費用」とも呼ばれるようです。これは、ビザ申請料金とは別物になります。 F1ビザ取得される人は、SEVIS費用350ドルになります。
ただし、SEVIS費用が不要な人もいるようです。ご自分がSEVIS費用支払いが必要かどうか、必ずコチラご確認ください。
支払いはコチラからやります。これまで日本語対応ページだったのに、突如英語ページになって(しかも見栄えもなんだか怪しくて)不安になりますが、進んでいきましょう。
ページ上部の黄緑色のボタン「Pay I-901 FEE」を押して進めていきましょう。

面接には、「SEVIS費用支払証明」を持参することになりますが、下記のものです。名前がいちいち異なるので、本当紛らわしいですね・・・


ここまでくればもう少しです!
アメリカ大使館で面接をする
ここまでくれば大詰めです。実際の面接に臨みます。
下記は東京における手順について示しております。
F1ビザ申請者の面接日の持ち物リスト
基本的には以下のものが必要となりますが、個人により必要書類が異なる場合がありますので、必ずこちらをご確認ください。下記に転載しておきます。
- DS-160 確認ページ
- 現在有効なパスポート
- 過去10年間に発行された古いパスポート
- 面接予約確認ページ
- I-20
- SEVIS費用支払証明(レシートのコピー)
- 銀行の英文残高証明書(財政証明できるものなら別のものでもOKらしい)
上記書類を適切な順番で並べる
アメリカ大使館のサイトでは小さく書かれていて気が付きにくいのですが、 上記の書類をクリアファイルに適切な順番・配置で入れる必要があります。 並べ方についてこちらをご参照ください。
ここを疎かにすると、当日の審査に遅延が生じてしまう恐れがあるらしいので、ちゃんとやっておきましょう。

アメリカ大使館の公式サイトで、こういうのもっと強調して書いておいて欲しい・・・
その他の荷物
その他のご自分の荷物としては下記のものが許可されています。詳細はこちら。 転載しておきます。
- 携帯電話1台
- 手持ち可能なバッグ1点 (25cm × 25cm以下)←これが鬼門
- ビザ申請関連書類が入った透明なクリアフォルダー
- 傘
- ベビー用品(ミルク・おむつ・お湯など)
- ベビーカー(待合室の外に保管場所あり)
- ノートパソコン、iPad、USBメモリ、電子手帳、スマートウォッチ、ポケベル、カメラ、オーディオ/ビデオカセット、コンパクトディスク、MP3、フロッピーディスク、ポータブル音楽プレーヤーなどの電子機器
- 許可されたサイズ(25cmx25cm以下)を超える大きなかばん(バックパック、リュックサック、ブリーフケース、旅行かばん、スーツケースなど)
- 食品全般
- 煙草、葉巻、マッチ、ライター
- はさみやナイフ、爪やすりなどの先の尖った物
- 全ての武器、凶器、火薬、爆発物
うっかり、持ち込み可能なモノ以外を持参してしまっても大丈夫です。お金はかかってしまいますが、最寄り駅のコインロッカーにしまっておきましょう。
なお、混雑期は駅のコインロッカーが埋まってしまう可能性があります。また、大使館入り口で荷物について指摘された場合、再度列に並び直す必要があります。
おすすめのバッグは?
私のおすすめとしては、【紙袋】を利用すると良いかと思います。
お気づきかと思いますが、アメリカ大使館での面接に持っていかなければならない書類はA4サイズであり、25 cm x 25 cmのバッグには入らないのです。この運用どうにかならないものでしょうかね。不親切にもほどがある。
私は、書類の入ったクリアファイルを紙袋に入れて持って行きました。入り口でのチェックでは、全く問題なかったです。万が一、大使館でサイズについて指摘されたら折りたたむなり、破棄してしまうなりすれば良いでしょう。
なお、面接当日、アメリカ大使館内で明らかに25 cm x 25 cmを超えるバッグを持っている申請者がおりました。彼らがなぜ入館許可されたのか、全くの謎です。

リュックのやつおるやん… こちらは大真面目にルールに従うための努力をしてきたのに…
結局、当日の警備員の自己判断に依存するということなのでしょう。 まあ、面倒なことに巻き込まれたくなければルールに従うのが吉です。
当日の流れ
当日の流れの詳細はこちら。
- 入館手続き
- 予約確認
- 書類提出
- 指紋採取
- 面接
1.入館手続き
面接予約確認書に記載されている予約時間は大使館に到着する時間のことであり、実際に面接が始まる時間ではありません。予約時間の15分前には米国大使館正門前の列にお並びください、とのことです。
ここで警備員のセキュリティチェックを受けることになります。当方の場合は、ここの警備員は日本人でした。
噂によると、混雑期は駅からここにたどり着くまでに1時間もかかるようです。せっかく長時間並んだのに、荷物について指摘され駅ロッカーに戻ることになるのは絶望的です。荷物チェックは万全にして臨むべきでしょう。
2.予約確認
入口にてスタッフ(私のときはここも日本人でした)が面接予約を確認してくれます。ここで、薄っぺらい「番号札」が渡されます。この番号は、呼び出しの際、待合室のテレビモニターに表示されますので、無くさないようにしましょう。ただのレシート用紙なので簡単に紛失しそうです。
3. 書類提出
外は割とすいている時期でも、ここからは結構並んでいました。暇なのでスマホで英単語の勉強でもしておきましょう。大使館内部では機内モードにしないといけない、みたいな情報がネット上にはありますが、デマです。普通にネット使えます。
4.指紋採取
ここも長蛇の列でした。が、特に困ることはないでしょう。立って並んでいる必要があるので、体調不良になった場合は近くのスタッフに伝えましょう。実際、体調不良者への対応はしてくれそうな雰囲気でした。
5.面接
さていよいよです。前に並んでいる人たちの面接の様子を後ろから見たり聞いたりすることができるので、イメトレしておきましょう。
アメリカF1ビザ申請の面接で私が実際にうけた質問
- 「何で米国で勉強したいのか?」
- 「お金はあるの?」
- 「米国ビザ初めて?」
という3つのみでした。
参考までに、就労ビザをとろうとしていた人はもっと激しく質問されておりました。学生と就労だと審査のきつさが断然異なるのだと思います。
ここで提出した書類は全てあとで自宅に郵送されます。返却してもらえるまでのしばらくは手元にパスポートがなくなってしまうので、この点はご注意を!
参考情報
面接日の実際について、イメージ作りとしてご参考までに下記ゆる動画を御覧ください。
書類返却を待つ
お疲れさまでした。
あとは書類が返却されるのを待つだけです。
パスポート上にビザのページが追加されているのをご確認ください。

ここまでくると、「いよいよ留学はじまる!」という気持ちになりますよね。
ということでこの記事ではアメリカ留学に必要なF1ビザ取得の流れについて解説しました。
また!